親知らず

親知らずが痛むわけ
処置後の注意点

コラム

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コラム

ここでは私が日頃感じたことなどを書き綴っていきたいと思います。
院長 岩崎進

第二回 小児の夏かぜ
第三回 かむことと記憶力
第四回 口腔ケアーとインフルエンザ



第二回 小児の夏かぜ

暑中お見舞い申し上げます。

梅雨明けの報が南方より聞かれる頃となりました。
新聞の健康欄などではこの季節に流行する感染症についての記事を目にします。
小学校や幼稚園、保育園などの集団生活を通じてかぜ(プール熱や手足口病など)にかかりやすい時期だからです。
予防策(手洗い、うがい、プール前後のシャワー・洗眼など)を講じてもウィルスは移る時は移ります。我が家でも長女が一昨年前に手足口病をやり、2週後には下の子に感染しました。39℃の高熱が続き、脳炎に移行しないか心配した記憶があります。
口やのどに多発性の口内炎ができ、食欲が減退し、専らスポーツドリンクを飲ませました。痛みが強い場合には、軟毛の小さめの歯ブラシで磨いてあげた後に、口内炎用の軟膏を綿棒で患部に薄く塗ると痛みが緩和します。

かかっても軽症ですむように、また介抱する親がダウンしないようにするためにも家族全員の体調管理について一考を要します。仕事をもたれている方は時には手抜きをする勇気も必要でしょうし、非常時の社会的支援や理解も求められます。

小児の夏かぜについて思うところを申し上げましたが、皆様にはくれぐれもご自愛いただき、良い夏となりますよう祈念申し上げます。

夏の小児の感染症(プール熱、手足口病、ヘルプアンギーナ等)については国立感染症研究所感染症情報センターの小児の感染症のHPを参考にされるとよいと思います。
http://idsc.nih.go.jp/disease/children.html


第三回 かむことと記憶力

中秋の名月の頃を少し過ぎましたが、晴れた日ならついつい夜空を見上げたくなります。

今日の新聞記事に朝食と成績の関連性について触れたものがありました。
朝食を摂る家庭は経済的に恵まれた家庭が多く、今言われている「朝食を摂る子ほど成績が良くなる」とは一概に言えないと言う内容です。朝食を摂るか摂らないかで勉強ができる、できないという議論に加わるつもりはありませんが咀嚼と脳の発達ということに関しましては一定の結果が出ています。

岐阜大学医学部 小野 実 助教授の研究班は、かむことが記憶力に関わる脳の高次機能を促進させることを証明しました。
モリスの水迷路実験(60cmのプールを使用)という知能テスト法で、プールの水面下に休み台を1箇所用意しマウスを泳がせます。
最初は休み台を見つけるのに約60秒かかりますがこの学習を1日4回、1週間継続すると数秒で休み台を見つけるようになります。

そこで、このマウスの奥歯を削って噛めないようにすると、1週間以上かけても学習効果は向上しませんでした。
さらに、削った奥歯を再度かめるように修復治療すると、学習効果が現れ、記憶力が回復することが判明しました。

かめることが脳の活性化につながることが証明されたのです。

朝食自体の影響はわかりませんが、かむことと成績とは無関係ではないと思います。


第四回 口腔ケアーとインフルエンザ

ノロウィルスによる感染性胃腸炎が猛威を奮い、ウィルスに効く薬がない現在、手洗いの徹底が言われております。消毒の基本は物理的駆除だからです。

例年ですとインフルエンザの警報がとどく時期ですが、ノロウィルスの蔓延で予防接種を受けられた方はいつもの年より幾分少ないのではないでしょうか。
そこでインフルエンザの予防についいて歯科的見地から述べてみたいと思います。
インフルエンザウィルスの感染と増殖を助ける酵素としてノイラミニダーゼやトリプシン様酵素といわれるものがあります。
ノイラミニダーゼ阻害薬は治療薬として使われています。両者は一部の気道上皮細胞や黄色ブドウ球菌や緑膿菌、肺炎球菌などの細菌によって産生されることが明らかになっています。 これらの細菌は口腔内にも存在し、特に口腔清掃状態の悪い高齢者に増加します。

東京歯科大学の奥田らは、口腔ケアーによるこれらの酵素活性低下がインフルエンザ発症の抑制につながるかどうか190名について調査しています。(日本歯科医学会誌2006年3月)
歯科医や歯科衛生士による口腔ケアーを週に一度6ヶ月間行ったグループと本人や介護者によってのみ行われたグループとに分け、ワクチン接種率(40%)については差が出ないようにし、発症率を調べました。

その結果、専門ケアー施行グループの発症者数は非施行グループの発症者数の1/10になることが示されました。190名の調査で母集団の数としては少ないですが、有意な発症率の減少と捉えることができます。
ワクチン接種以外の予防策として普段から免疫力を落とさないようにすることが重要であるのは言うまでもありませんが、歯科医院での定期的口腔ケアーも予防メニューに加えていただきたいと思います。

ご家庭でも歯や歯周組織のほか冠やブリッジ、義歯、インプラントなど装置とその周囲を丁寧に管理されることをお勧め致します。